タジン鍋がないときの無水調理
レシピにタジン鍋と書いてあるが持っていない、1品のために専用鍋を買うか迷う、収納場所がない――タジン鍋の代用品は家にあるもので十分に間に合います。タジン鍋がしているのは「とんがり蓋の内側で蒸気を循環させ、水を足さずに食材の水分だけで蒸し煮にする」ことなので、蒸気を逃がさず鍋に戻せる組み合わせがあれば代わりになります。
| 使えるもの | おすすめ度 | 近いポイント | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 深型フライパン+蓋 | ★★★★★ | 蓋で蒸気を閉じ込められる | 蓋と本体の隙間をふさぐ |
| 土鍋 | ★★★★★ | 蓄熱性が高く弱火で蒸し煮できる | 空焚きすると割れる |
| 厚手の鍋+アルミホイル | ★★★★☆ | ホイルで蒸気の逃げ道をふさげる | ホイルが鍋肌に触れないよう注意 |
| シリコンスチーマー(電子レンジ) | ★★★☆☆ | 手軽で蒸気がこもる | 焼き色が付かない |
| 市販のタジン鍋 | ★★★★★ | 本格的 | 直火不可の製品もある |
タジン鍋の代用品の選択肢
深型フライパン+蓋
代用としては最も実用的です。野菜を底に敷き、肉や魚を乗せて塩と油を回し、蓋をして弱火にかけるだけ。タジン鍋と同じく、野菜から出る水分が蒸気になって全体を蒸し煮にします。
蓋と本体の間に隙間があると蒸気が抜け、途中で焦げます。ガラス蓋がぴったり合うものを選ぶか、蓋の下にアルミホイルを一枚挟んで密閉度を上げてください。火加減は弱火が基本で、途中で蓋を開けないほうがうまく仕上がります。
土鍋
蓄熱性が高く、弱火でもじっくり熱が回るため、タジン鍋に最も近い仕上がりになります。そのまま食卓に出せて、冷めにくいのも共通点です。
水分が少ない状態で強火にかけると、焦げや割れにつながります。必ず弱火から始め、野菜を底に敷いて水分を確保してください。急冷も割れの原因になるので、熱いうちに水をかけないようにします。
厚手の鍋+アルミホイル
蓋が合わない鍋でも、アルミホイルを上から被せて縁を折り込めば密閉できます。ホイルを山形に膨らませると、タジン鍋のとんがり蓋のように蒸気が循環する空間ができます。
ホイルが直接食材や鍋肌の高温部に触れると破れることがあるので、縁をしっかり折り込んで浮かせてください。中が見えないため、火加減は弱火にして時間で判断します。仕上げに蓋を取って水分を飛ばす工程もできません。
シリコンスチーマー(電子レンジ)
最も手軽な方法です。野菜と肉を入れて蓋をし、電子レンジで加熱するだけで蒸し煮ができます。火を使わず、洗い物も1つで済みます。
焼き色や香ばしさは付かないため、タジン鍋の持ち味である表面の焼き目は再現できません。味付けは蒸し上がってから調整したほうが決まります。加熱時間は食材の量で変わるので、短めにして様子を見ながら足してください。
市販のタジン鍋
陶器製が本来の形で、とんがり蓋の内側で蒸気が対流します。耐熱ガラスの蓋がついたもの、電子レンジ対応のもの、IH対応のものなど種類があります。そのまま食卓に出せる見た目も魅力です。
注意したいのは熱源です。直火不可の製品が多く、IH非対応のものもあります。購入時に必ず確認してください。陶器は急な温度変化に弱いので、弱火から始め、使用後は自然に冷ましてから洗います。
タジン鍋の代用品を使うときのコツ
- 水分の多い野菜を底に敷く:玉ねぎ・白菜・もやしなどが蒸気のもとになる。
- 弱火でじっくり:強火は水分を飛ばして焦がす。蒸気が立つ程度の火加減を保つ。
- 蓋を開けない:開けるたびに蒸気が逃げる。音とにおいで進み具合を判断する。
- 隙間をふさぐ:蓋が合わないならホイルを一枚挟むだけで密閉度が上がる。
- 油を少量回す:オリーブオイルをひとまわしすると、焦げ付きを防ぎ香りも出る。
シーン別に見るタジン鍋の代用品のおすすめ
野菜の蒸し煮を作りたい
深型フライパンに蓋をする方法が最も手軽です。野菜を底に敷き、塩と油だけで弱火にかければ、水を一滴も足さずに仕上がります。蓋が合わない場合はホイルを挟んで密閉してください。
肉や魚と一緒に蒸し煮にしたい
土鍋が向いています。蓄熱性が高いので火を止めた後も余熱で火が入り、肉がしっとり仕上がります。そのまま食卓に出せるので、タジン鍋の使い勝手に最も近い選択です。
手早く一人分を作りたい
シリコンスチーマーで電子レンジ調理が最短です。焼き色は付きませんが、野菜の甘みを引き出す点では十分です。仕上げにオリーブオイルと塩をかけると味がまとまります。
