カセットコンロがないときの卓上加熱
鍋を囲みたいのに見当たらない、ボンベを切らしている、キャンプに持っていくのを忘れた――家にあるもので食卓での加熱はまかなえます。カセットコンロがしているのは「食卓の上で加熱を続ける」ことなので、安全に熱を出せる道具があれば代わりになります。
| 使えるもの | おすすめ度 | 近いポイント | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 電気鍋・グリル鍋 | ★★★★★ | 火を使わず卓上で煮られる | コンセントの位置に左右される |
| 卓上IHクッキングヒーター | ★★★★★ | 火力調整が細かくできる | 対応する鍋が必要 |
| 固形燃料+コンロ台 | ★★★★☆ | 一人鍋に手頃な火力 | 燃焼中は動かさない |
| 台所で加熱して土鍋ごと運ぶ | ★★★★☆ | 道具を買い足さずに済む | 温め直しに席を立つ |
| 市販のカセットコンロ | ★★★★★ | 本格的 | ボンベの保管と期限に注意 |
代用品の選択肢
電気鍋・グリル鍋
卓上で使う前提で作られているため、最も置き換えやすい選択肢です。コンセントにつなぐだけで加熱でき、火を使わないので子どもがいる食卓でも安心感があります。すき焼きや鍋料理はもちろん、深型なら煮込みもできます。
延長コードを使う場合は、足を引っかけない配線にしてください。消費電力が大きいので、たこ足配線にすると発熱の原因になります。使用後は完全に冷めてから洗い、電源部分は水に浸けないようにします。
卓上IHクッキングヒーター
火力が数字で調整でき、保温もできるのが利点です。炎が出ないため、鍋のまわりが熱くなりすぎず、小さな子どもがいる家庭でも扱いやすくなります。停電時には使えませんが、日常の卓上調理では出番が多い道具です。
鍋を選ぶのが唯一の難点で、土鍋やアルミ鍋はIH非対応のものが多くあります。鍋底に「IH対応」の表示があるか確認してください。天板に物を落とすと割れることがあるため、熱い鍋の置き場所には気をつけます。
固形燃料+コンロ台
旅館の一人鍋でおなじみの方式です。固形燃料と小さな五徳があれば、20〜30分ほど加熱が続きます。一人分の鍋や、温め直し程度の用途なら十分な火力です。
燃焼中は火が見えにくいことがあるので、燃え尽きたと思って触らないでください。火が付いたまま動かすのは危険です。必ず耐熱の受け皿の上で使い、燃え尽きるまで目を離さないこと。周囲に紙やふきんを置かないようにします。
台所で加熱して土鍋ごと運ぶ
道具を増やさない現実的な方法です。土鍋は蓄熱性が高いので、しっかり加熱してから食卓に運べば、食べている間はそれなりに温かさが続きます。鍋敷きを厚めのものにすると、保温性がさらに上がります。
冷めたら台所で温め直すことになるので、席を立つ回数は増えます。土鍋は空焚きすると割れるため、具材や汁が少なくなったら必ず足してから火にかけてください。
市販のカセットコンロ
停電時にも使えるため、防災の備えとしての価値も高い道具です。薄型のものは収納しやすく、風に強いタイプは屋外でも安定して使えます。
注意点が3つあります。第一に、鉄板や網がコンロからはみ出すほど大きいと、熱がボンベ部分にこもって破裂の恐れがあります。第二に、2台を並べて使うと互いの熱でボンベが加熱されるため危険です。第三に、ボンベには使用期限の目安(製造から約7年)があり、直射日光や高温になる場所での保管は避けてください。屋内では必ず換気をしながら使います。
使うときのコツ
- 鍋のサイズを合わせる:はみ出す大きさの鍋や鉄板は、熱がこもって危険。
- 2台並べて使わない:カセットコンロ同士を隣接させると、熱でボンベが加熱される。
- 屋内では換気する:燃焼する道具は空気を使う。窓を少し開けるか換気扇を回す。
- コードの取り回しに注意:電気式は足を引っかけると熱湯がこぼれる。
- 耐熱の敷物を使う:テーブルの天板を守り、鍋の転倒も防げる。
シーン別のおすすめ
家族で鍋を囲みたい
電気鍋か卓上IHが快適です。火力を保ったまま食べ続けられ、追加の具材もその場で煮られます。人数が多いなら深型の電気鍋、二人までなら小型のIHとサイズの合う鍋という組み合わせが扱いやすくなります。
一人分を温めながら食べたい
固形燃料が手軽です。一人鍋用の小さな土鍋と五徳を用意すれば、旅館の朝食のような形が作れます。燃料は使い切りなので、後片付けもほとんどありません。
停電や災害に備えたい
この用途だけは電気式では代わりになりません。カセットコンロとボンベを備えておくのが確実です。ボンベは高温になる場所を避けて保管し、期限の目安を過ぎたものは使わず、自治体の指示に従って処分してください。
